くらすかたち あたらしいと、なつかしいがつながる暮らし

モノとコト
2024.06.07

合言葉は「気楽に適当に」グニラさんに学ぶ花のある暮らし

伝え手 くらすかたち編集部

新緑が芽吹くこの季節。
散歩が気持ちいい気温になってきたのでいつもの公園にちょっと足を伸ばしてみると、あんなに満開だった桜の木には青々とした緑の葉を沢山芽吹かせ、愛らしい野花もたくさん咲いていました。


植物の活力に初夏を感じ沸き立つお花欲。
「暮らしの中に花がある生活って、きっととっても気持ちがいいのだろうな」と思いながらもどんな花瓶に何をいけるのか?水換えって大変そう、、、と
美しい花を楽しむことと怠惰なわたしの間にはそんなせめぎ合いがあるのです。

今年こそは花を飾ってみたいと思い立ち、はじめの一歩として
「北欧に学ぶ暮らすかたち」の取材でお世話になっている、グニラさんに花と楽しく暮らす秘訣をお伺いすることにしました。

花選びや組み合わせのコツ

グニラさんのお宅に何度かお邪魔させていただいていて、気になっていたのが食卓、出窓、玄関、キッチンなど様々な場所に自由に飾られた花たち。

くらすかたち編集部
とってもセンスよく飾られていますが、花を組み合わせるコツなどあるのでしょうか?

グニラさん
生活空間に花があると優しい気持ちになれる、気持ちを上げてくれるからこそ常に暮らしの一部として取り入れていたいの。
だからこそ良い意味での「適当さ」を大事にしていて、花を生けるのも、ちゃんとしなきゃと頑張りすぎると疲れてしまうし
続かなくなってしまうから、その日その時の気分に任せて楽しく、とにかく自由にいけてみるの。

お花は食品スーパーで、ときにはお散歩で摘んだ野花も…?

くらすかたち編集部
グニラさんはお花はどこで購入されていますか?わたし花屋さんってちょっと緊張しちゃって…

グニラさん
花屋さんにも行くけど近所のスーパーの花コーナーで食品の買い出しついでに買ったり、ときには買った花とミミ(愛犬)の散歩の途中で摘んできた野の花も合わせちゃうし、庭のハーブだってお料理に使った残りを一緒に生けちゃったりもする。
ルールなんてないのよ。
雑草だって、わたしにとっては雑な草ではなくて、可愛い野の花よ。

くらすかたち編集部
スーパーの花コーナーっていつも素通りしてしまっていました。
グニラさんの花瓶の中はそれぞれに個性があって、素朴な花との合わせにとても惹かれます。
この野花との組み合わせが、よりグニラさんらしさを感じる要素のひとつなんですね。

グニラさん
だからわたし、綺麗だと思うし反対ではないんだけど、生け花とか形が決まってるものは少し苦手なの。
決まりには習いたくなくて自由に生けたいの。
毎日飾っていたいものだから、高い材料費や月謝を払ってはちょっと違うかなって。

(以前の取材の写真を見て)たとえばこの菊なんか、日本だと仏壇に飾る花でしょう?
でも花は仏壇用に咲いている花ではないし、みんながダメだと思っても私だけが好きな花がある。
私にとっては一つのきれいな菊の花だから他の花と合わせて飾っているの。

くらすかたち編集部
仏花を飾る発想は目からウロコで、菊の花を見る目がかわりました。
確かに、仏花として飾っているのは日本の文化で、海外では日常に飾る花として認知されていることが多いみたいですね。
毎日飾るものだからこそ、形式にとらわれず、暮らしに負担にならない程度が大事なんですね。

花瓶は多めに用意しておくと花選びがより楽しく


花瓶のチョイスにこだわりなどありますか?

グニラさん
茎の長さや花の形によって選んべるように複数花瓶があるわ。

くらすかたち編集部
グニラさんのお家には、ざっと見渡してもいたるところに様々な形や大きさの花瓶が飾られていて、花瓶をいくつか持つことで、花選びのハードルもぐっと下がるのかもしれません。
この花瓶に何をいけよう?と考えるより好きな花買って後で花瓶決めよう!のほうがより好きな花をチョイスできそうですね。

花瓶の下に引いているクロスと花瓶の色合わせがとてもかわいらしく、花はナチュラルなチョイスですがどこか北欧の雰囲気を感じるスタイリングが印象的でした。

大切なことはたったひとつ…自由に花を楽しむこと

今回の取材を通してグニラさんのお花の楽しみ方を学び感じたことは、「飾りたい花をとにかく自由に飾ればいい」ということでした。
私自身が暮らしに花を取り入れることのハードルをあげていたんだなと新たな気づきとなり、優しい気持ちで花を眺めたくなりました。

そうと決まったら、いまから花屋に寄って好きな花を買って飾ってみるぞ!


次回、後編の記事はくらすかたち編集部でグニラさんから学んだ「気軽に草花を飾ってみる」を実践してみます。

後編 グニラさんに学ぶ「気軽に草花を飾ってみる」 – 実践編 を読む